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4極プラグ開発物語

その開発は社長のつぶやきで始まった。
「うちの技術を使えば,4極が出来るんじゃないか。」

4極プラグ 携帯電話とヘッドフォンの接続に使われているのは,通常,3極プラグだ。市場には,4極プラグが出ているが,中心部分は同じ3極のままだった。

プラグの歴史とともに40年以上歩んだ社長が,3極から4極にすることの難しさを一番良く知る者でもあった。

今までの2.5mmの大きさの中に1極追加することは,今までの3極部分をおよそ2/3の大きさに縮小し,その上の1/3の部分に1極追加することである。さらに,追加した1極と3極の隙間に電気的に接触しないように絶縁層をつくる必要がある。今までの技術とはレベルが違っていた。

まず,開発担当者は各部品を,通常の精度では1/100mm台であったものを1/1000mm台で加工する必要があった。肉厚があまりにも薄すぎたために,穴が外に破けてしまうためである。これは試行錯誤の結果,なんとか無事にクリアできた。

次に,各部品を型に入れて樹脂を注入し成型する必要がある。今までどおりに行ってみたが,うまくいかなかった。部品が増えた分,樹脂の隙間が狭くなり樹脂が流れにくくなり,金属部分の距離が短くなり電気的にスパークし易くなってしまった。

4極プラグ断面スパーク電圧限界との戦いという大きな壁が立ちはだかった。どこまで絶縁性を高められるかが課題であった。
各部品を偏芯させずに成型するのは至難のわざであった。ちょっとした偏芯ですぐにスパークしてしまった。色々と試したがなかなかうまく行かなかった。開発担当者の口から諦めのような言葉が出始めていた。

そんな時に,社長のある一言が開発担当者に勇気を与えた,「材料の気持ちになってやってみろ」

開発担当者はもう一度最初から検討をやりなおした。検討をおこなううちに自分自身の思い込みで加工を行っていることに気づいた。「材料は偏芯したくてしているのではない,やむを得なかったのだ」,担当者は材料の気持ちが分かった気がした。
その後,試行錯誤を重ねた結果,ついに完成したのがこの商品だった。

あとがき
 本来,人間や動物でないかぎり感情は存在しません。無機質な金属は,怒る・悲しむ・喜ぶ・といった言葉とは無関係に,ただ,存在するのみです。しかしながら,私たちものづくり屋は日頃から金属と向き合う中で,金属を加工するときの音や,熱による膨張,力による曲がりなどを金属の叫び・怒り・悲しみととらえることが分かりやすい場合があります。傍からみるとおかしな話ですが,私たちものづくり屋は金属を日々の相棒とし,毎日,相棒と心の中で会話をしているのです。


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